外来看護師のお仕事って?向いている人&向いていない人をご紹介!
外来看護師のお仕事についてが、今回のお話です。
あなたは外来看護師として働いたことがありますか?
初めての就職先は、病棟勤務というケースが多いですよね。
ライフスタイルが変わらない限り、もしかしたら一生外来看護師とは無縁という看護師も多いかもしれません。
今後外来で働く気ナシ!
と思っている方もいるでしょう。
でも看護師である以上、あなたが外来看護師として働かないとは限りません。
だからこそ、知っておいて損のない情報です!
案外自分に向いている仕事かもしれませんよ?
そこで!
『外来看護師』に焦点を当て、仕事内容や向いている人&向いていない人についてご紹介します。
外来看護師ってどんなお仕事?
外来看護師がどのような仕事なのか、病棟勤務での経験しかない看護師にとっては、ある意味未知の世界かもしれませんね。
同じ看護師といっても、外来看護師と病棟看護師では、仕事内容はかなり異なります。
それでは具体的に外来看護師の仕事についてご紹介しましょう!
外来看護師になるためには?
外来看護師に必要な資格は、看護師・准看護師・助産師・保健師どれでもOK!
これは病棟看護師と変わりはありません。
基本的に病院の場合、外来看護師として募集をしている以外は、病棟に配属されることが多いですよね。
ですから、病院で外来看護師になる場合は、初めから外来看護師を募集している求人に応募するか、ある程度病棟勤務を経験した後、外来に異動願いを出すことになります。
仕事内容だけで考えると、クリニックは外来看護師と同様の仕事内容になりますから、どうしても外来看護師として働きたい場合は、手っ取り早い就職先と言えるでしょう。
また、外来看護師はパートでの雇用が多い職場です。
病棟勤務の場合、夜勤業務や残業が多いため、どうしてもパートでの雇用より正社員雇用の看護師が優先されます。
外来勤務であれば、夜勤はありませんし、残業もほとんどありません。
子育て世代の看護師にも人気の雇用形態です。
外来看護師として働きたい場合は、パートでの勤務を希望するのも一つの手段と言えるでしょう。
外来看護師の役割って?
外来看護師の役割と聞くと、『医師の診療介助』というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
もちろんその通り!
毎日多くの患者様が受診する外来において、医師が診療をスムーズに行うためには、外来看護師のサポートは必須です。
ただ、もちろんそれだけではありません。
高齢化が進む現代において、在宅や施設での加療を希望する患者様も少なくありません。
また、入院せず在宅や施設での看取りを希望される患者様も増えています。
そのため、在宅看護師や保健師・施設で働く看護師とのパイプラインの役割も果たす必要があります。
ある意味、ソーシャルワーカーのような役割も伴うということですね。
外来看護師の仕事内容って?
問診
患者様が医師の診察を受ける前に、受診目的や現在の症状をある程度把握するため、外来看護師は問診を行います。
外来には、インフルエンザなどの感染症や胃腸炎症状がある患者様も受診します。
問診の段階でそのような症状がある場合、外来待合室で他の患者様への二次感染の危険性があるということです。
必要であれば隔離をするなど、医師の診療を受ける前にも外来看護師の観察力・判断力が試されることになります。
医師の診療介助
これは病院やクリニックの体制にもよります。
医師が一人で診療をするケースもあれば、外来看護師が付き添い診療を行うケースもあります。
外来看護師が付き添う場合は…
- 血圧計の腕帯を正しい位置に巻く
- 胸部の聴診がしやすいよう、衣服を押さえる
- 患者様に、聴診時の呼吸法を指導する
- 診療内容をメモする
などの役割を担います。
医師の診療ができるだけスムーズに進行するようサポートするということですね!
実は、患者様の中には、『医師には聞きづらいこと』があるという方も多いんです。
これは私の実体験ですが…
事前の問診で、「夜中のトイレの回数が増えた気がする。」と訴えていた70代の患者様がいました。
定期の内服薬の処方を受けるため受診した患者様です。
「でもなんとなくだし、こんなの先生に言ったら悪いよね!」
「年(年齢)のせいもあると思うから、仕方ないよね。」
「先生も忙しいし、こんなこと聞いたら笑われちゃうよね!」
それでも患者様にとっては、今一番気になる事のようでした。
診察の前に患者様の訴えを医師に伝えると、診療中に夜間の排尿回数についての説明がされ、患者様は「安心しました!」と笑顔に!
高齢の患者様には特に多いですが、「お医者様の言う事は絶対!」という方にとっては、医師の「大丈夫ですよ。心配ありませんよ。」という声掛けほど安心感のある言葉はありません。
なによりの『お薬』になるかもしれませんね!
外来看護師には、事前の情報収集から、患者様の声を代行する役割も求められています。
この役割により、短い診療時間の中で、医師が患者様の疾患だけでなく心のケアも行えるようサポートする必要があるということです。
カルテの確認
医師の診察終了後…
- 検査
- 注射
- 点滴
- 処置
- 処方
- 指導
の指示がないか、外来看護師はカルテの確認を行います。
指示受けと実施
カルテに指示がある場合は、指示受け後、処置や指導の実施を行います。
目まぐるしく指示が飛び交う現場で、ミスがないよう確実に実施しなくてはなりません。
- 患者様に間違いはないか
- 薬剤の内容、量に間違いはないか
- 処方薬の内容や処方日数に間違いはないか
気の抜けない時間が続くということですね。
また、患者様に指導をする場合は、外来看護師の説明の仕方や知識が重要になります。
例えば…
- 糖尿病の自己注射方法
- 生活習慣病の健康指導
- 慢性腎不全の食事指導
など、指導内容は多岐に渡ります。
在宅に戻ってから患者様が混乱しないよう、説明しなくてはなりません。
病棟との連携
外来受診時入院が決定すると、外来看護師は病棟看護師に申し送りをしなくてはなりません。
- 入院までの経緯
- 現在の状態(バイタルサイン・症状など)
- 外来で終了した検査や処置
これらを申し送り書にまとめ、病棟看護師に伝えます。
カルテの記載
- 医師の指示を受けて行った処置などの内容
- バイタルサイン
- 患者様への指導内容
- 電話対応時の内容
など、もれなく記載します。
外来看護師の給料って?
地域や病院・クリニックの規模にもよりますが、外来看護師の給料は、病棟看護師に比べ低い傾向にあります。
- 病棟看護師の平均年収:約480万円
- 外来看護師の平均年収:約400万円
これは夜勤手当がないことや残業が少ないことが大きく影響しています。
ちなみにパートタイムでの雇用が多い外来看護師ですが、給料相場は時給1500~1800円です。
外来看護師の正社員とパートでの雇用に差はあるの?
基本的な仕事内容に大きな違いはありません。
ただ、主任や師長などの役職に就く場合は、正社員雇用でなくてはなりません。
外来勤務の場合、残業はほとんどないとご紹介しましたが、診療時間内に診療や処置が終了していない場合や急変患者様がいる場合は残業になります。
仕事内容に大きな違いはありませんが、その際、正社員雇用の看護師は率先して残業をしなくてはなりません。
外来看護師に向いている人&向いていない人って?
外来看護師の仕事についてある程度わかったところで、いよいよ自分が外来看護師に『向いている?or向いていない?』というのが気になるところですよね。
それを知るためには…
- 仕事で大変なこと
- やりがいを感じること
まずこの二つを知っておくと良いかもしれません!
仕事で大変なこと
とにかく忙しい
外来は、毎日たくさんの患者様が受診します。
それだけ仕事が多いということ。
病棟看護師のように、患者様の日常のケアや力仕事が多いわけではありませんが、指示受けや処置の数は膨大です。
患者様ごとに指示や処置の内容が違い、それをスムーズに捌いていかなくてはなりません。
「ちょっと疲れたから待って…。」
「指示が多すぎて混乱してるから、後で!」
とはいきません。
次々に押し寄せる仕事に、ミスなく対応していく必要があります。
とにかく忙しく、あっという間に勤務が終了していた!というのはアルアルです。
初見の患者様が多い
病棟勤務の場合、基本的には継続看護ですから、患者様の状態の変化も観察しやすいですよね。
しかし外来勤務の場合、ほとんどの患者様が初見です。
もちろん普段の状態と比較することもできません。
病棟看護師であれば、毎日の関わりの中で、徐々に信頼関係を築いていくことも可能ですが、外来看護師が患者様に関われるのは、ごく短時間!
信頼関係も築けていない中で対応しなくてはなりません。
いかに短時間で患者様の状態を把握し、訴えを見抜けるかが勝負になるということです。
自分の能力が試される
外来看護師も基本的にはチーム看護ですが、ある程度一人一人が、自分の仕事を最後まで完結できる能力が必要になります。
もちろん配属後間もなくは仕方ありませんが、いつまでもチームの看護師に頼りきりで仕事を続けることはできません。
だからといって、自分の能力がないことでミスをすることも許されませんよね。
自分の観察力・判断力・知識・スキルが試され、特に自立が必要な職場です。
クレーム対応が多い
定期薬の処方や定期検査を受ける患者様は例外として、誰もが具合が悪くて受診をしています。
いち早く診察して欲しいと思うのは当然ですよね。
しかし、重篤な状態でもない限りは受付順です。
待ち時間が長いことで、クレームに繋がるケースは非常に多いです。
どんな時でも笑顔が必要
外来看護師といえば、『病院の顔』とも呼ばれるほど、患者様の目に留まる機会の多い職場です。
忙しくても疲れていても、それこそクレーム対応後でも…
ムスっとした顔は見せられません。
どんな時でも笑顔!というのは、案外気をつけていなければ難しい心得と言えるでしょう。
やりがいを感じること
ここまでの記事で…
外来看護師って辛すぎ!
というイメージをもたれた方もいるかもしれませんね。
もちろん大変なことばかりではありませんよ!
やりがいを感じることがあるからこそ、辞められない!という外来看護師は多いんです。
ご紹介しましょう!
患者様の回復を確認できたとき
短時間の外来受診の間で、患者様が劇的に回復する瞬間を見ることは、残念ながらほとんどありません。
重症で運ばれてきた患者様も、蘇生処置後は入院し、経過を見るのは病棟看護師です。
また、風邪などの症状があって受診された患者様も、医師の診察や処方を受け、経過を観察するのは自宅です。
それでも定期で経過を観察している患者様や重症で入院された患者様が退院するときなど、患者様の回復を実感できる場面があります。
そんな時外来看護師は、やりがいを感じることができるでしょう。
患者様との信頼関係を築けたと感じたとき
患者様とのコミュニケーションの時間が少ない外来看護師にとって、信頼関係を築けたと実感できることは非常に嬉しいことです。
なかなか初見の患者様では難しいですが、定期受診している患者様に、「看護師さん!」ではなく、名前で呼ばれるようになることもその一つ!
また、受診目的とは違う内容のエピソードでも、打ち明けられることで信頼関係構築に繋がり、それとともに日常生活の様子を知ることで、その後の治療に活かせるという可能性も出てきます。
患者様との信頼関係を築けたと感じたとき、外来看護師はやりがいと感じることができるでしょう。
一日の業務が終了したとき
先ほどもご紹介したように、外来看護師の一日はとにかく忙しい…。
しかしその忙しさこそが、やりがいに繋がります。
激務を乗り越えたという達成感が自信に変わり、明日への活力になるということですね!
自分の成長を実感したとき
外来看護師は、自分の判断力や観察力・スキル・知識が試される職場です。
そのため、自分一人にかかる責任も重くなってきます。
だからこそ、短期間で看護師として鍛えられる職場でもあります。
「今日できなかったことは、明日はなんとしてもできるように!」
と意気込むわけですね。
ゆったりのんびり成長を待ってはいられませんから、自分自身を日々鍛錬するようになります。
つまり、成長するのも早い!ということです。
いつの間にか…
「あれ?私仕事捌けるようになってるじゃん!」
と実感した瞬間、外来看護師はやりがいを感じることができるでしょう。
チームワークを実感したとき
外来看護師は、少ない人数でそれぞれの役割を担当しています。
- 医師の診療介助
- 処置
- 問診
など、分担を決めて業務にあたる場合が多いです。
しかし急変者が出た場合や業務がスムーズに進んでいないと判断した場合は、イレギュラーに動かなくてはなりません。
「あの人いま○○の処置に入ってるから、私はこっちの業務をやっておこう!」
など、チームの動きをそれぞれが把握して動くことで、外来業務全体がスムーズに進行するということです。
業務が滞りなく進むことで、日に何度もチームワークを実感する機会があり、やりがいを感じることができるでしょう。
外来看護師に向いている人&向いていない人って?
- 仕事で大変なこと
- やりがいを感じること
外来看護師の特徴とこの二つを踏まえて、外来看護師に向いている人&向いていない人には、どのような特徴があるのでしょうか?
外来看護師に向いている人
- パートでの勤務を希望する人
- 残業ができない人
- 忙しい業務が好きな人
- コミュニケーションの能力に長けている人
- 看護師としての基本的な判断力、観察力、スキル、知識が備わっている人
- 臨機応変な対応ができる人
- チーム看護を大切にできる人
外来看護師に向いていない人
- 夜勤手当が欲しい人
- 患者様の日常のケアがしたい人
- じっくり患者様と関わりたい人
- 看護師としての能力に、まだ自信が持てない人(新卒者など)
- チームプレイが苦手な人
外来看護師として働きたい人は、転職コンサルタントを利用しよう!
外来看護師の仕事内容に興味は持てましたか?
冒頭で、「案外自分に向いている仕事かもしれませんよ?」とお聞きしたのを覚えているでしょうか。
もしかしたらこの記事を読んで、外来看護師が自分にピッタリ!と感じた方もいるかもしれませんね。
ただ、いざ外来看護師の仕事を探すとなると…
自信ない…。
という方も多いでしょう。
そんな時は、転職コンサルタントがオススメです。
転職コンサルトには、外来看護師として転職できる職場情報がたくさんあります。
それは、これまでお世話をしてきた看護師からの情報や数多くの病院やクリニックとの強い繋がりがあるから!
その情報の中から、あなたの希望に合う職場を紹介してくれるということです。
また、転職先に聞きづらい質問や譲れない条件などの交渉も、代行してくれるから安心です。
外来看護師をしてみたいけど、転職活動がちょっと…なんて心配する必要はありませんよ!
現代社会は、高齢化が深刻化しています。
それに伴い、外来受診をする患者様も増えるということです。
看護師不足が慢性化する中、外来看護師の需要は高まる一方です。
だからこそ外来看護師に求められるものも大きくなり、今では認定看護師や専門看護師の資格を持っている看護師が優遇されるケースもあります。
ただ、求められるものが大きいからこそ、その反面やりがいを感じられる職場であることも事実!
長い看護師人生の中で、経験していて損のない職場と言えるでしょう。
これを機にあなたも外来看護師への転職を検討し、看護師として一歩レベルアップしてみてはいかがでしょうか。
結論
この記事を読んで、ますます外来看護師に興味が出た!という方は、向き不向きを検討した上で転職すべし!
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執筆者情報
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タグ:外来看護師