ブラック企業の見分け方で確認!あなたの転職先は大丈夫?
あなたはブラック企業の見分け方を知っていますか?
いま巷で話題のブラック企業。
間違ってもブラック企業には就職したくないですよね。
ただ、
「Web上では普通の企業とほとんど区別がつかない」
「いざ就職したらブラックだった、という話をよく聞く。見分け方が分からずとても不安だ」
「内定が決まったが、後から口コミサイトで悪い事が書かれていた。大丈夫か?」
などなど本当に働き始めるまで、ブラック企業への不安は尽きませんよね。
でも、安心してください!
きちんと情報を集め、適切な転職活動をすれば、ブラック企業に就職する確率をかなり減らす事ができますよ。
一緒に見て行きましょう。
意外と知らない?ブラック企業一覧リストからみえる事
意外と知らない人が多いのですが、厚生労働省がブラック企業一覧リストを出しているのを知っていましたか?
本当?知らなかった・・・
知らないのも無理はありません。
実はブラック企業という言葉は、公共機関が使う正式な言葉ではありません。
ですので、公的機関では「ブラック企業」という言葉を使ったWeb・書類等は一切ないのです。(別の形で表現されています。)
それでは、「ブラック企業」の意味・定義とは何なのでしょうか?
ブラック企業大賞を毎年行っているブラック企業大賞企画委員会から引用してみましょう。
1)労働法やその他の法令に抵触し、またはその可能性があるグレーゾーンな条件での労働を、意図的・恣意的に従業員に強いている企業、
2)パワーハラスメントなどの暴力的強制を常套手段として従業員に強いる体質を持つ企業や法人
引用元:ブラック企業大賞とは
1)は主に過剰な残業時間や賃金未払いなどの労働法、その他法令に違反しているケースが中心です。
2)は、主にパワハラ、セクハラなどのハラスメントに関する行為・体質に関するケースが中心です。
それ以外にもいくつかの組織や団体が定義付けを行っていますが、ほぼ同じような内容と考えてもらって差し支えありません。
それでは、この定義を押さえつつ、以下のブラック企業リスト・一覧を見ていきましょう。
厚生労働省が出しているブラック企業リスト
先ほど申し上げたように、厚生労働省では「ブラック企業」という言葉は一切使っていません。
労働基準関係法令違反に係る公表事案という小難しい名前になっています。
要は、法令に違反して書類送検された企業が公開されているのです。
内容を確認すると、電通、パナソニックなどの一流企業もありますが、多くは中小企業です。
違反の内容は、主に残業等の労働時間の違反、作業中の安全確保の義務違反(建設業の違反が多い)などが中心となっています。
ブラック企業大賞が出している企業一覧
皆さんも「ブラック企業大賞」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?
民間の識者などから構成されている「ブラック企業大賞企画委員会」が毎年発表しており、ノミネートされた10社前後の企業から大賞が発表されます。
『ブラック企業大賞』
民間企業のみならず、財団や公的機関も対象になります。(去年は財務相がノミネートされていました。)
内容を見ると、労働法違反のみならず、様々なハラスメントなどの問題を起こした企業・公的機関も含まれており、厚生労働省の一覧より幅広い反面、ニュースや裁判沙汰になった「話題性」が高いものがリスト化されている印象です。
陰湿なパワハラやセクハラは外部からは見えにくいという現実
これまで二つの「ブラック企業一覧」を見てきましたが、ざっくりした印象では、「明確な労働基準法違反や裁判沙汰になっているとリスト化されるけど、そうでないものはリスト化されていない・・・」という現実です。
え、そんなの役に立つの?
うーん、そうなんですよねえ。
もちろん以前に比べると「ブラック企業」という言葉は浸透して、厚生労働省でさえも一覧にして公表しているので対策は進んでいるのですが、まだまだ不十分な印象です。
特に、陰湿なパワハラ、セクハラは外部からは見えにくく多くの人は裁判まで起こす勇気はないですので、ニュースにならず泣き寝入りしてしまうケースもとても多いんです。
そこがまさに知りたいんですよ!
はい、おっしゃる通りです。
そうした陰にかくれたブラック企業をいかに見つけ出すか、その「見分け方」を次章から解説して行きます!
ブラック企業の見分け方3つで確認すればもう大丈夫
ここでは、いよいよ陰に隠れたブラック企業を見破る・見抜く方策を解説していきます!
客観的データの活用:就職四季報を見てみよう!
まずは客観的なデータからブラック企業の見分け方を学びましょう。
何といっても役に立つのが「就職四季報」です。
四季報は年4回(春、夏、秋、冬)出されるのでこの呼び名があります。
また「会社四季報」「就職四季報」などいくつかの種類がありますが、転職に役に立つのがこの「就職四季報」です。
3年後離職率
一番重要なのが、なんといっても3年後離職率です。
3年後離職率は、就職から3年後までにどのくらいの人が辞めたのかを表すデータです。
もちろん、少なければ少ないほど「良い会社」(ホワイト企業)という言い方ができます。
なぜ、3年かというと、就職して一通り仕事を覚えるのが「3年」と言われています。
逆な言い方をすると、どんなに優秀で我慢強い性格の持ち主でも、
- 会社にこれ以上うまみがない(給与、自己成長など)
- 我慢の限界だ!(パワハラ、給与の不払いなど)
と辞めていくのは、3年が一つの節目という言い方もできるでしょう。
月平均残業時間
月平均残業時間も重要な見分け方の一つです。
残業時間については、基本的に月45時間(36協定を締結している場合)と定められています。
ただし、就職四季報記載のデータがその上限を超えている事はありません。
明確な法律違反になってしまうので当然ですよね。
ただ、月40時間などそれに近い残業時間が記載されている場合は注意が必要です。
実際は、サービス残業やお持ち帰り残業などが横行しており、実際はもっと厳しい労働条件である事が多いからです。
求人広告(データ)から分かる!ブラック企業の見分け方
求人広告からブラック企業を見抜く方法を身に付けましょう。
ポイントを一言で言うならば、うまい話には気を付けろ!です。
高額報酬、未経験者歓迎、アットホームな職場、大量採用などの言葉には裏があるのです。
それを一つ一つ見て行きましょう。
「未経験者歓迎」に注意!
求人広告(データ)に「未経験者大歓迎!」との文言がある事がありますよね。
率直にどう思いますか?
自分のスキルに自信ないし、未経験でも雇ってくれるならありがたいかも・・
確かにそうですね。誰でも万全のスキルと経験を持っているわけでもありませんし、未経験でもがんばれば評価してくれるのでは?と前向きに捉えたくなりますね。
確かにそういった場合もありますが、多くは「未経験者採用」というのは、スキルなしで根性論や精神論がまかりとおり、多大な業務を割りふり、使い捨てにする「ブラック企業」の典型的な誘い文句の場合があります。
採用する側に立ってみれば、経験者やスキルがある人を取りたいと思うのは当然で、未経験でも採用したいと思うのは、よほどその人が魅力的か、新しいスキル・技能を会社が手に入れたいと思っている時に限ります。
ですので、「未経験者採用」なのに、大量採用、高給を謳っている求人広告(データ)には特に注意が必要です。
「笑顔の写真」や「アットホームな職場です」には注意!
求人広告によく社員が笑顔で映っている写真があり、「アットホームな会社です!」などの文言が記載されている時があります。
まずその写真をコピーして、画像検索をしてみましょう。
その写真が会社独自のものでなく、フリーの画像素材であれば注意すべきです。
まともな会社の求人広告であれば、自分の会社を少しでも知ってもらいたい、と思うものではないでしょうか?
そうであれば、多少見た目は悪くても、会社のありのままを知ってもらうとするのは自然な流れです。
求人広告にフリーの画像素材を使う会社は、ホームページが安直に作られており、表面上を取り繕うために見栄えのよさそうな写真を使っているのです。
「アットホームな職場です」という文言も、別の捉え方をすれば、プライベートな領域にがんがん入り込んでくるパワハラ、セクハラが横行している、と考えると空恐ろしい感じがしませんか?
採用試験が簡単すぎる会社には注意!
誰しもが、就職試験は簡単に済ませたいと思っている事でしょう。
「筆記試験はめんどくさい。いちいち勉強したくない・・」
「面接が3次まであるのって・・なんでこんなに面接を受けなければいけないのか?」
確かにその通りですが、まともな会社ほど人を雇う事に慎重で(人件費という多大なコストがかかります)、試験を何度も行い慎重に審査します。
そうでない会社は、逆に簡単に人を雇い、簡単に捨て去る「ブラック企業」の可能性があります。
以下に特徴をまとめます。
- 試験・面接が極端に少ない。1回のみというのは特に注意。正社員ではあり得ないと思った方がよい。
- 試験・面接をしてすぐに結果が出る。ひどい場合にはその場で合格が言い渡されるようなケース。面接が形骸化しており慎重な判断が成されていない。
- 面接で同じような事を何度も聞かれる、雑談が多い。これも面接・試験が形骸化しており、採用担当者と役員クラスとの意思疎通が悪いと考えられる。会社としての組織的運用に支障が出ている場合もあり、末期の会社状態の時もある。
口コミの活用は本当に有効なのか?
「ブラック企業」の見分け方として、その会社に勤めている、あるいは勤めていた人に聞くのが一番だ!という事に異論を差し挟む人はいないでしょう。
先輩OG、OBに聞く、インターン就職を行うなど新卒者にとっては、だいぶ選択の幅が増えてきました。
しかし、転職や中途採用者にとってはまだ選択肢はそれほど多くありません。特に異業種への転職ともなると、その情報はかなり制限されてしまいます。
そんな時に便利なのが「口コミ」サイトです。
いくつかご紹介しましょう。
登録(無料)しなければいけないが、口コミ数や企業数は随一のサイト
登録不要で100万件以上の口コミを閲覧可能。グラフ化や比較用のレーダーチャートが充実。見やすい工夫がなされている。
簡単な登録で、200万以上の口コミを閲覧可能。
これらに登録されている口コミは、掲示板やSNSなどの口コミよりは信頼性が高く一定の参考にはなる事でしょう。
ただ、あくまで参考程度にすべきです。
理由を以下にいくつかまとめました。
- その人が記載している内容が真実であるか虚偽であるか誰にも分からない。その会社を貶めようと画策して、虚偽の記載をする人も存在する。
- あくまで個人的な感想である。同じ会社でも、どんな部署に配属されたのか、どんな上司に当たったのかで、印象はかなり異なる。
- 記載者本人の資質の問題。すべて他者、会社の責任にして「自分は悪くない!」と言い張る人は少なからず存在する。
- 文章がうまい人の方が説得力があり、真実っぽく見えるが、真実であるかは別問題である。
ブラック企業の見分け方を手間なく簡単にするには
ここまで見てきて、
なかなか決定打となる情報ってないなあ~
と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もも、申し訳ありません!!
最後に決定打となる情報をもたらしてくれるリソースをご紹介します。
それはずばり転職エージェントです!
ここで質問です。最も多くの会社の内部事情に精通しており、採用者が1年以内に辞めていないか情報を持っているのは誰でしょうか?
当然、転職者と採用者のマッチングを常にしている「転職エージェント」ですよね!
特に大手には、様々な業界・職種の会社情報が集まってきています。
これを利用しない手はありません。
以下に大手転職エージェントをいくつかご紹介しておきます。
転職エージェントに面談したら、遠慮なく会社の内部事情について聞いちゃいましょう。
「本当に未経験でもがんばれる会社なのか?使い捨てではない?」
「会社の雰囲気はどんな感じでしょうか?文化系?体育会系?」
「この給与は、本当にベース金額なのか?成果報酬も含まれているのか?」
などなど、疑問な事は何でも聞いてみれば、転職エージェントさんは誠実に答えてくれます。
現代社会は情報戦です。情報を制したものが勝つのです。
あなたも、転職エージェントを上手に活用して、希望の会社への就職をゲットしましょう!
執筆者情報
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